概 要
兵庫県南部地震(以下、神戸地震と書く)の前兆現象を学際研究の経験を生かし科学的に解明する研究と電磁計測を行った。成果は、以下の通りである。
地震の前兆についての伝承や神戸地震の前兆証言を検討し、実験で現象を再現することを試み、市民の報告した宏観現象は「電磁現象」に過ぎないことを明らかにした。
1998年には内外の学術誌に英文で 編の論文を公表し、研究の中間報告を「時代の半歩先を読む」NHKブックスNo.822として出版した。電磁計測を行い、地下の電磁波の発生源を決定し、リアルタイムの地下を診断する「電磁気早期警報システム」の基礎研究を行った。
この分野ではじめて、原子力分野での「パルス波高分析器」を地震パルス電磁計測に用い、都市の電磁ノイズとの識別を試みた。99/2/12の京都亀岡地震(M4.4)では、その4日前に異常電磁波を検出しており、電気学会シンポジュウムでコメントとして公表し、論文を準備中である。
地震電磁信号(SEMS)の本格的観測は初めてであり、地震波のP-波を検出して揺れの来るS波の警報を出す防災システム(カリテックのキューブやJRのユレダス)よりも一歩進んだ防災システムを実現するための基礎データを得た。今後は、このシステムを大学。報告者、協力する助教授の自宅にも設置する。ほか、山口大学の元の共同研究者にもこの分野への参加を呼びかけている。